第14回 日本補完代替医療学会③
ブラジル産薬用植物タベブイア・アベラネダエを用いた腫瘍増殖初期段階での抑制評価■ 2011年11月5日~6日 石川県・金沢市
「Efficient evaluation of Brazilian medicinal plant, Tabebuia avellanedae on early stage of tumor growth」
Harukuni Tokuda and Nobutaka Suzuki (Department of Complementary and Alternative Medicine Clinical R & D, Graduate School of Medical Science, Kanazawa University), Masafumi Kaneko and Mitsuaki Yamashita (Faculty of Pharmacy, Takasaki University of Health and Welfare), Akira Iida (Faculty of Agriculture, Kinki University)
【目的】
ブラジル産薬用植物、タベブイア・アベラネダエ(TA)について、今回は腫瘍 発生直後の腫瘍増殖初期段階での抑制効果に関して検討した。
【方法】
発がんイニシエーターとしてDMBA、発がんプロモーターとしてTPAを用いて、 マウス背部皮膚に腫瘍を誘発した。腫瘍径がほぼ1mmに発現した段階で、 TPAを塗布した後、30分後に無生物活性溶剤ワセリンに各種TA資料を混合 した試験剤を直接塗布した。同様の操作を週2回行い、腫瘍発生初期段階 での効果を評価した。評価法としては、発生した腫瘍を切除してそれぞれの 微量天秤にて重量を測定し、ワセリンのみで処理した10個の腫瘍重量を平均 腫瘍重量として比較した。
【結果】
TAに関して、市販のエッセンス、その加工物質、含有する活性物質である NQ801について、初期段階での作用を検討した。ワセリン塗布のみの腫瘍重 量との比較では、NQ801の塗布材料に腫瘍発現を抑制する作用が強い傾向 が認められた。
【結論】
我々はこれまでTAによる腫瘍イニシエーション抑制作用を検討してきたが、 今回の結果によりTAは腫瘍のプロモーションを抑制する作用を有すること が判明した。