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第14回 日本補完代替医療学会②

第14回 日本補完代替医療学会②

タヒボNQ801の上皮細胞に対する効果と安全性
■ 2011年11月5日~6日 石川県・金沢市
「Effects of Taheebo NQ801 on Epithelial Cells and Safety Tests」
Tomihisa Ota and Masayuki Yamaguchi (Kanazawa University Institute of Medical,Pharmaceutical and Health Sciences), Harukuni Tokuda (Graduate School of Medical Science, Kanazawa University)
【目的】
タヒボNQ801の上皮細胞に対する効果と安全性について検討した。
【方法】
正常ヒト表皮角化細胞(ケラチノサイト)を最終濃度0.4×105 cells/mLで96 穴プレートに播種し、培地で溶解させたタヒボNQ801(最終濃度10, 50, 100, 200μg/mL)を添加した。これにプロテインキナーゼC活性化剤であるPhorbol 12-myristate 13-acetate (PMA)を添加してケラチノサイトを刺激する系(PMA+) と刺激しない系(PMA-)を設け、48時間培養を行った。培養後、培養上清液を 回収し、上清回収後の96穴プレートに新鮮な培地とMTT溶液を添加して MTT試験を行った。回収した培養上清は、ELISA法にて炎症性サイトカイン であるIL-8の産生量を測定した。さらに、タヒボNQ801の急性毒性及び亜急 性毒性試験を行った。
【結果】
タヒボNQ801は、ケラチノサイト増殖活性試験においてPMA未刺激下で有 意に増殖活性を示し、PMA刺激下でも増殖傾向が見られた。また、炎症性サ イトカインであるIL-8の産生についてはPMA未刺激下では産生に影響が見ら れなかったが、PMA刺激下では有意なIL-8産生抑制が認められた。
【結論】
これらのことから、タヒボNQ801には皮膚の表皮細胞を増殖させ、新陳 代謝を促進する可能性が示唆された。また、IL-8産生が抑制されたことか ら、正常時の皮膚には影響を与えず炎症時の皮膚においてのみ抗炎症作 用が期待出来ることが示唆される。以上のケラチノサイトの増殖と抗炎症 の2点からタヒボNQ801には、皮膚損傷を修復し、皮膚の再構築を促進す る効果を有する可能性が示唆された。また、タヒボNQ801の安全性が確認 された。
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