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第13回 日本補完代替医療学会学術集会①

第13回 日本補完代替医療学会学術集会①

「がんの補完代替医療における薬用植物タベブイア・アベラネダエ(通称:タヒボ) から抽出された「NQ801」の臨床的検討」
■2010年12月11日~12日 東京都
「Medicinal Plants as Complementary and Alternative Cancer Drugs: A clinical examination of “NQ801” extracted from “Tabebuia avellanedae” (commonly known as “Taheebo”)」
Shoji Hirata (Hirata Clinic for Oral and Maxillofacial Surgery and Medical Oncology, Cancer Care Village Sapporo)
近年、がん治療において、西洋医学のみならず、サプリメントや補完代替 医療を併用したがん治療が注目されている。なかでも、南米ブラジル・マゾ ン川流域に生育する薬用植物タベブイア・アベラネダエ(通称:タヒボ)から 分離・抽出された機能性成分「NQ801」は、癌や生活習慣病に対しての有 用性を示す数多くの研究結果が報告されている。
「NQ801」は、タベブイア・アベラネダエ(以降TAと記述)の樹皮(靭皮部) に含有される天然の植物色素ナフトキノン類の一種で、とくに抗がん作用 が注目されており、がん細胞に対する①直接作用(アポトーシス作用)と② 間接作用(免疫賦活作用)、そして③補助作用(抗酸化作用、鎮痛・鎮静 作用)が研究・報告されている。
そこで今回、当院で「NQ801」成分を含有するTAエキス末(樹皮を熱水 抽出したエキスのスプレードライ加工品)を使用する機会を得たので、「NQ801」 が補完代替医療にもたらす意義と役割について、臨床的な検討を行った。
方法は、がんの補完代替医療を目的に、①術前、②術後、そして③進行が ん患者(緩和医療)に、TAエキス末と最近開発されたTA強化エキス末を 飲用させ、その臨床効果を調べた。TA強化エキス末は、TAエキスに「NQ801」 フラクション分画を添加し、「NQ801」の含有量が6倍となるよう強化したエ キス末品である。
その結果、TAエキス末の術前(抗腫瘍効果:病理学的検索)、術後(免 疫増加による再発転移予防)の使用意義は大きいと思われた。進行がん 患者においても緩和医療やPalliative Therapyの一つとして、副作用を軽 減しながら長期間の抗がん剤治療を可能にする役割も示唆された(腫瘍と の共存)。また、今回使用した両エキス末を比べると、TA強化エキス末の方 がより抗腫瘍効果が見られ、Dose dependence性も確認された。
以上より、有用成分「NQ801」のがんの補完代替医療における使用意 義は大きく、その役割も臨床研究が進めばさらに増えるものと思われる。今 後各方面で同様の臨床研究が実施されることを期待したい。
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