第13回 日本補完代替医療学会学術集会②
タヒボ(タベブイア・アベラネダエ)の生体内発がん因子に対する基礎検討■2010年12月11日~12日 東京都
「Fundamental studies of TAHEEBO(Tabebuia avellanedae)against Advanced glycation endproducts induced carcinogenesis」
Harukuni Tokuda and Nobutaka suzuki (Kanazawa University , Graduate School of Medical Science), Masafumi Kaneko and Mitsuaki Yamashita (Faculty of Pharmacy, Takasaki University of Health and Welfare) , Akira Iida (Faculty of Agriculture, Kinki University)
【目的】
現在、疾病対策として問題視されている糖尿病疾患において、その主 要な合併症である、がん発症における発がん因子、後期段階生成物質に 対するタベブイア・アベラネダエ(TA)の作用についてその基礎検討を行っ たので報告する。糖尿病の顕著な症状である高血糖状態で、血中たんぱ く質と非酵素的反応し、生理体温状態で有意に産生される物質は後期段 階生成物と定義され、これまでに様々な生物作用を示すことが報告されて いる。その発がん因子に関しては、われわれが報告し、糖尿病でのがん疾 患罹患の危険性を指摘したことから、今回その基礎試験とともに、TAによる 有用作用についても検討を進めた。
【材料と方法】
グルコースとヒト血清アルブミンを生食塩溶液に混合し、38度で放置する ことで後期段階生成物を作成した。この試料を発がんイニシエーションとし て用いて、その操作の前後の1週間、都合、2週間に亘って市販のタヒボ、 “TAHEEBO NFD ESSENCE”を自由飲水させその効果を観察した。イニ シエーション作用、1週間後、通常の飲料水に加え、TPAをもちいて、プロモ ーション作用を20週間進めて、とくにイニシエーション過程での効果を検討 した。試験開始後、21週間目において、それぞれ、使用した15匹のマウスの 腫瘍発現状態を観察した。
【結果】
無処理の陽性コントロールと比較して腫瘍発生率で約20%、発生腫瘍 数において約40%の抑制を示し、市販の“TAHEEBO NFD ESSENCE” にこのような、生体内発がん因子に対しても抑制作用を示すことが認めら れた。同時に検討したこの後期段階生成物の産生過程での抑制に関して も、同様にこの発がん因子の発生過程を阻害する作用が認められ、この化 合物の幅広い性質が示唆された。
【考察】
これまで“TAHEEBO NFD ESSENCE”を使用された糖尿病患者の経 験で、糖尿病疾患においても有用な報告を多くの方々からいただいている ことから、今回の知見はその作用を裏付けるとともに、がん予防作用に加え、 さらなる健康維持に向けての、この製品の有用性が評価されたと考えている。