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第130年会 日本薬学会②

第130年会 日本薬学会②

SENCARマウス由来SST細胞を利用した抗炎症活性化合物の探索
■2010年3月28日~30日 岡山県・岡山市
「Search for anti-inflammatory compounds using the SENCAR mouse-induced SST cells」
Akira Iida (Faculty of Agriculture, Kinki University), Harukuni Tokuda (Kanazawa University , Graduate School of Medical Science) others
【目的】
炎症は腫れや痛みなどの症状を引き起こすばかりでなく、がんやアレル ギーならびに生活習慣病を引き起こす原因でもある。最近では、動脈硬化 や糖尿病といった生活習慣病が炎症メディエーターによって引き起こる慢 性の炎症によるものだということがわかってきた。このため、生活習慣病予 防や進行の抑制のためにも炎症をいかに抑えていくかが重要になる。抗炎 症活性を調べる方法としては、マクロファージ様細胞株RAW264.7細胞など を用いるいくつかのアッセイ法が知られている。今回、我々は以前から抗炎 症活性試験・抗腫瘍活性試験で用いていたSENKER mouseの皮膚から 樹立したSST細胞(SENKER mouse skin transformed cells)を用い るアッセイを試みた。
【結果】
シャーレ底部に密着したSST細胞をUVB10分間照射またはホットプレ ートで1分間加熱後、48h培養し細胞の形態変化を観察した。また、SST 細胞にインドメタシンを200μg/ml添加して上記で述べた方法で実験を 行い、細胞の形態変化を観察した。
【考察】
SST細胞はUVB照射や加熱の刺激により細胞傷害を引き起こし、紡 錘状から丸状に形態変化を引き起こした。一方で、インドメタシンを添加し たSST細胞は形態変化が抑制された。以上の結果から、SST細胞の形 態変化を指標として抗炎症活性を評価できることがわかった。
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