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第50回 米国生薬学会②

第50回 米国生薬学会②

タベブイア・アベラネダエの抽出液とその成分の抗増殖抑制作用
■2009年6月27日~7月1日 米国ハワイ州・ホノルル
「Anti-proliferative activity of the Tabebuia avellanedae extract and its components」
Harukuni Tokuda (Kanazawa University, Graduate School of Medical Science), others
ノウゼンカズラ科植物、タベブイア・アベラネダエは南米のブラジ ルから北アルゼンチンに植生する薬用植物で、種々の疾患に有用 であるとされ、通常はタヒボという名称で知られている。このものは、 健康茶またはサプリメントとして市販されているものである。先にわ れわれはこの抽出液が抗発がんプロモーターとして作用し、その 作用の主な活性成分はNQ801と呼ばれるナフトキノン系化合物 であることを示した。これら抽出物と化合物のより幅広い活性を検 討するために、われわれはヒト由来乳がん細胞、MCF-7の増殖抑 制と乳腺由来正常細胞であるSVCT-M12について検討した。試 験の結果、その抽出液はMCF-7の増殖を45%抑制し、これに含 まれるNQ801は80%抑制することが判明した。他方、正常細胞 であるSVCT-M12には両化合物とも同程度の濃度で顕著な抑制 は示さなかった。そのことからタベブイア・アベラネダエは腫瘍の抗 増殖抑制作用に対して、薬用植物として有用であると思われる。
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