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米国癌学会2009(第100回)

米国癌学会2009(第100回)

4NQOとグリセロールで誘発される肺がんに対する飲料用茶形態のブラジル産薬用植物による抑制
■2009年4月18日~22日 米国コロラド州・デンバー
「The tea type Brazilian herb prevent lung cancer induced by 4-nitroquinoline 1-oxide and glycerol in mice」
Harukuni Tokuda (Department of Biochemistry, Kyoto Prefectural University of Medicine) , Mitsuaki Yamashita and Masafumi Kaneko (Faculty of Pharmacy, Takasaki University of Health and Welfare), Akira Iida (Faculty of Agriculture, Kinki University)
日本では他の臓器に比べて肺がんの割合が高く、我々の生活に おいて早急に治療法を確立することが熱望されている。その中で健 康茶が種々の臓器に対して抑制することが、多くの論文や実験結 果より知られている。このことから、健康茶には有用ながん予防の物 質が含有し、それががん予防として有用であると示されてきた。タベ ブイア・アベラネダエ(TA)それは南米ブラジルから北部アルゼンチン まで植生する500年以上前より種々の疾患に有用である、伝承薬と して知られている。このブラジルで産生する植物の内部樹皮は、日 本を含むアジアにおいて健康志向を目指して使用されている。先に我々 は、TAの抽出エキス(通常タヒボと呼ばれている)とそこに含まれる ナフトキノンタイプでNQ801はがん予防活性を評価する細胞実験、 TPAを用いたマウス皮膚二段階発がん試験で有意な活性を示した。
今回さらに詳細な試験として、4NQOを発がんイニシエーション、グリ セロールを発がんプロモーターとするマウス肺二段階モデルを用い て評価した。雌SENCARマウスに4NQOを接種した後、その5週間目 より、8%グリセロールを自由接種する発がん系で、発がんプロモー ション段階で0.0025%TAを同時に自由接種させた。25週目に実験個 体より肺を採取して、誘発された肺腺種の数を計測するとともに病 理学的な検討も行った。その結果、腫瘍の発生率で62%、腫瘍数に おいて80%の抑制を示した。これらの所見はタンパク質レベルでの 解析も併せて、MAPK経路においてこのTAは抑制を示すとともに、 重要事項として7か月間TAを連続的に摂取しても異常が認められ なかったことで、その有用性が示唆される。
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