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第2回 日米がん学会特別合同会議

第2回 日米がん学会特別合同会議

ブラジルの薬用植物エキスおよびそれに含まれる成分の抗がん特性
■2008年7月14日~16日 兵庫県・淡路市
「ANTI-CANCER PROPERTIES OF EXTRACTS AND CONSTITUENTS FROM BRAZILIAN MEDICINAL PLANT」
Akira Iida (Faculty of Agriculture, Kinki University), Masafumi Kaneko and Mitsuaki Yamashita (Faculty of Pharmacy, Takasaki University of Health and Welfare), Bacowsky Helmut (Zentrum Nosomi Clinic) , Harukuni Tokuda (Department of Biochemistry, Kyoto Prefectural University of Medicine)
悪性乳がんは日本とアメリカで女性に多いがんで、世界中で 患者が増加傾向にあるといわれている。Tabebuia avellanedea (Bignoniaceae:ノウゼンカズラ科)はブラジルから北アルゼンチン にいたる南アメリカに自生する樹木で、500年もの間様々な病気 に効果のある伝承薬として知られている。ブラジルで生産される この植物の内皮はアジアへ輸出され、ハーブティーや健康食品と して利用されている。近年、本植物ががんに効果のある医薬資 源として着目されて以来、その成分研究が進み、(S)-5-hydroxy- 2-(1-hydroxyethyl)-naphtho[2,3-b]-furan-4,9-dione(NQ801) 等のナフトキノン類やアントラキノン類が有効成分として報告され ている。我々はT.avellanedaeの抽出物やその成分である NQ801がin vitroの系でTPAによる発がんの化学予防効果を 示すこと、またin vivoの系ではマウス皮膚二段階発がん試験に おいて阻害効果を示すことを報告した。T.avellanedae由来成 分を乳がん治療に用いる際の安全性と信頼性については未評 価のままで、更なる活性の評価が求められるため、乳がん細胞 MCF-7に対する細胞毒性と増殖抑制活性を調べた。さらにこれ らの医薬資源の前臨床試験の結果についても報告する。
【結果】
我々はT. avellanedae抽出物とNQ801がMCF-7細胞に対し て、3日間の処理において濃度依存的に増殖抑制効果を示すこ とを見出した。細胞毒性はT.avellanedae抽出物よりもNQ801 のほうが高かった。
【考察】
T. avellanedae抽出物とNQ801が示したこれらのデータはこ れらの薬用資源ががん治療において細胞の増殖を遅らせること により有効な効果を示す可能性があることを示唆している。
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