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米国癌学会2008(第99回)

米国癌学会2008(第99回)

ナフトキノン型化合物のヒト由来がん細胞に対する増殖抑制効果
■2008年4月12日~16日 米国カリフォルニア州・サンディエゴ
「Growth inhibitory effects of naphthoquinones type compounds in human origin cancer cell line」
Harukuni Tokuda (Department of Biochemistry, Kyoto Prefectural University of Medicine)
タベブイア・アベラネダエ(TA)、それは500年に亘ってよく知られた 種々の疾患に対して、医学的に処理に用いられた南米のブラジル からアルゼンチン生育する樹木である。それは、アジア地域では現在 健康茶として用いられている。ブラジルにて成育するその内部樹皮 であるTAエッセンス(TAess.)、並びにそのなかに含まれるナフトキノン 型の生理活性物質である、ラパコール、ベータラパチョ、NQ801を 含む化合物に、先にわれわれはがん予防剤の試験法である試験 管内分析法で抑制作用を認め、加えて、一酸化窒素による簡易的 試験法であるスーパーオキサイド産生抑制試験でも抑制作用示した。
この研究では、これら試料の他の有用活性を目的に、新しい効果 としてがん予防効果に続く細胞毒性試験を検討した。がん細胞 増殖を、A549,PC-3とMCF-7のヒト由来がん細胞を用いて、ラパ コール、ベターラパチョ、NQ801の試験を進めた。TAエッセンスの 通常濃度では、他の3つの純品化合物が0.05mMで72時間反応 よりも弱い活性を示した。他方、3 つの純品化合物なかでも、 NQ801が72時間の反応後、強い抑制活性を示し、MAPK伝達経路 によるp38とMEKでの抑制がMCF-7とA549細胞には認められた。
PC-3では、その経路では変化は認められなかった。これらの結果は、 天然物由来化合物によるがん細胞の増殖抑制がMAPK経路の 誘発に関連するとともに、これら天然物由来化合物が、がん予防剤 として有用であることを示唆する。
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