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第7回 日本統合医療学会議

第7回 日本統合医療学会議

がん予防作用を目的とした南米産薬用植物タベブイア・アベラネダエの検討
■2007年12月1日~2日 宮城県・宮城郡松島町
「Positive incidence of South American medicinal plant, Tabebuia avellanedae against carcinogenic evidence」
Akira Iida (Faculty of Pharmacy, Takasaki University of Health and Welfare), Harukuni Tokuda (Department of Biochemistry, Kyoto Prefectural University of Medicine)
【目的】
最近の公表によると、我々国民の2人に1人が‘がん’で亡くなるという状況 となり、我国における国民病と規定されるようになってきた。そのような医療面 の状態から、またヒトにやさしい負担を軽減する思考より、加えて最近の代替 医療の考え方を基に、南米産薬用植物で数世紀以前より種々の疾患に効果 があるとされ、なお使用を続けられているノウゼンカズラ科樹木タベブイア・ アベラネダエについて、とくに発がんに対する効果の有用性を検討したので 報告する。
【方法】
日常的に用いられている市販品としての形状である、エッセンス〔Taheebo essence、タヒボジャパン(株)提供〕を基本試料として、その市販試料、ならび にそこに含まれる現時点で、我々が特定した活性成分である単離した5- hydroxy-2(- 1-hydroxyethy1)-naphtho[2,3-b]furan-4,9-dione(略称NQ801) を、その構造的性質を含めて試験した。
今回の試験法として、とくにがん予防の観点からの試験を目的に、in vitro で世界的に認知されたがん予防剤短期検出法、また抗腫瘍活性としてヒト 由来がん細胞を用いた細胞毒性試験、さらにin vitro法として最も基本的な マウス皮膚二段階発がん抑制試験を進めて、その評価を行った。
またその比較として、同様に含有化合物に関しても評価を行った。
【結果】
実際に販売されている市販飲料を用いた試験では、短期検出法、細胞 毒性試験で得られた数値の解析で、有効を示す成果を示した。今回、合 成可能となった有機化合成のNQ801について、同様な試験を進め、既存 の他の含有類似化合物より強い効果を示し、ここに含有する物質の発が ん作用に対する有用性が確認された。より詳細な試験としてマウスを用い た動物実験の検討で、評価基準である発生するパピローマの数、形状を比 較すると、試験試料で処理した個体では、とくに数において有意に差を示し、 この試験でも有効性を証明した。
【考察】
市販中の試料ならびにその活性成分とされるNQ801は、今回の合成可能 による合成品の使用により、必要量がこれまでより、より試験充分量が可能と なり、さらに詳細な試験を進める事ができた。その一部として、がん細胞への 効果、がん予防効果に顕著な作用を示し、目的とする作用の方向により 近づいたものと考えている。
【結語】
昨年の発表時の試験より、さらに詳細な進んだ今回の検討により、実際に ヒトで服用され、評価されている事実をさらに裏付けるデータが得られた。
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