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第6回 日本統合医療学会

第6回 日本統合医療学会

発がんに対する南米産薬用植物タベブイア・アベラネダエの有用性
■2006年12月9日~10日 愛知県・知多郡東浦町
「Positive incidence of South American medicinal plant, Tabebuia avellanedae against carcinogenic evidence」
Harukuni Tokuda (Department of Biochemistry, Kyoto Prefectural University of Medicine), Akira Iida (Faculty of Pharmacy, Takasaki University of Health and Welfare)
【目的】
 わが国における悪性生物疾患に関しては、なお右上がりの傾向が顕著で、 国民の間では深刻な問題となっている。癌関連学会でも“がんの罹患率と 死亡率の激減を目指して”を提唱している。そのような状況から最近の代替 医療の考え方を基に、南米産薬用植物で数世紀以前より種々の疾患に効果が あるとされ、なお使用を続けられているノウゼンカズラ科樹木タベブイア・アベラ ネダエについて、とくに発がんに対する効果の有用性を検討したので報告する。
【方法】
 日常的に用いられている形状であるTAエキス末(タヒボジャパン株式会社より 試料提供)を基本試料として、その市販試料、ならびにそこに含まれる現時点 での活性成分である単離、合成された5-hydroxy2-(- 1-hydroxyethyl)-naphtho [2,3-b] furan-4,9-dioneを、その構造的性質を含めて試験した。
 今回の試験法として、とくにがん予防の観点からの試験を目的にin vitro法で 世界的に認知されたがん予防剤短期検出法、ヒト由来がん細胞を用いた細胞 毒性試験、in vivo法として最も基本的なマウス皮膚二段階発がん抑制試験を 進めて、その評価を行った。
【結果】
 市販試料を用いた試験では、短期検出法、細胞毒性試験で得られた数値の 解析で、有効を示す成果を示した。単体化合物である5-hydroxy-2(- 1- hydroxyethy1)-naphtho[2,3-b] furan-4,9-dioneではより強い効果を示し、 ここに含有する物質の発がん作用に対する有用性が確認された。より詳細な 試験としてマウスを用いた動物実験の検討で、評価基準であるパピローマの数、 形状を比較すると、試験試料で処理した個体では、とくに数において有意に 差を示し、この試験でも有効性を証明した。
【考察】
 これまでの報告で用いた5-hydroxy-2(- 1-hydroxyethy1)-naphtho[2,3-b] furan-4,9-dioneを含む市販試料等には発がんに対する効果を認め、今回の より詳細な結果はそれを積極的に支持する観察であった。
【結語】
 この実験は、実際にヒトで服用されている評価と限定ではあるが一部、参考 可能な成果であった。
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