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生薬学会欧米合同シンポジウム

生薬学会欧米合同シンポジウム

皮膚発がんに対するタベブイア・アベラネダエとその活性成分のがん予防作用
■2004年7月31日~8月4日 米国アリゾナ州・フェニックス
「CHEMOPREVENTIVE POTENTIALS OF TABEBUIA AVELLANEDAE AND ITS ACTIVE COMPOUNDS AGAINST SKIN CARCINOGENESIS」
南米大陸の北から南にかけて生育するノウゼンカズラ科のタベブイアはイペ、イペウバ、アイペ、ペウバ、ラパチョまたはタヒボのような種々の地方名を古代インカ時代から有する植物である。この植物の樹皮は利尿剤収れん剤等の効果を有し、現在、ブラジルの亜熱帯地方で広く自生している。このタベブイアの近年の再発見である“がん”に対する効果は、この植物をより重要な薬用植物として位置づけた。われわれのがん予防としての研究過程で、この粗抽出物と含有する化合物は短期試験管内検出法で有効ながん予防効果を示し、さらに詳細な検討として粗砕物のエタノール抽出物と単離されたナフトキノンは、マウスを用いた発がんモデルで抗プロモーションと抗イニシエーション(DMBA+TPA)と(UVB+TPA)を用いた試験をした。その評価として粗抽出とナフトキノンのひとつの化合物は腫瘍の発生を60-70%を抑制した。これらの所見は天然物由来化合物のげっし類での実験知見とヒト医療としての知見の関連を示すものとして重要であると考えている。
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