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第117年会 日本薬学会

第117年会 日本薬学会

タヒボ茶の解熱、鎮痛および抗炎症作用について
■1997年3月26日~28日 東京都
「Concerning the antipyretic, analgesic, and antiinflammatory actions of TAHEEBO tea」
Mizue Tanaka1), Masaomi Kawai1), Fuminori Suzuki1), Eiji Michioka2), Yukio Naito2), and Hajime Yamamoto3)
1) Department of Clinical Nutrition, Faculty of Health Science, Suzuka University of Medical Sciences
2) Suzuka National College of Technology
3) Faculty of Pharmaceutical Science, Nagoya Municipal University
【目的】
タヒボ茶の原木(Tabebuia avellanedea Lorentz ex Griseb)は、南米のアマゾン流域の熱帯原生雨林に自生するノウゼンカズラ科の樹木の一種で、その内部樹皮に有効成分が含まれ、抗炎症・鎮痛、利尿・血圧降下作用及び抗腫瘍作用等が報告されている。今回、タヒボの木質部の靱皮部を粉末にし、100℃の水浴上で1h攪拌水抽出後ヒダ濾紙で濾過し、凍結乾燥物とし、ラットでの体温に及ぼす影響、解熱作用、鎮痛作用及び抗炎症作用について検討した。
【方法】
解熱作用はWistar系雄性ラット180g~230g(6週令)を用い、一夜絶食後7.5%Brewerユs Yeast生理食塩水1ml/100g BWを背部皮下に投与し、3h後に被験物質を経口投与し、以降1h毎に5hまで直腸体温をサーミスター(Digital Laboratory Thermometer BAT-12. USA)で測定した。鎮痛作用は、ddy雄性マウス(5週令)を用い、被験物質を経口投与1h後に0.7酢酸生理食塩水を10ml/kgBW腹腔内注射し、10分後の10分間のWrithing数を測定し、その抑制効果を検討した。抗炎症作用は中西ら(1974年)の方法に従った。体重200g前後のWistar系雄性ラットを用い一夜絶食後、被験物質を経口投与後0.05%Carrageenin生理食塩水8ml/rat腹腔内注射し、4h後の腹水中に遊走してくる白血球数を調べた。
【結果】
タヒボ水抽出物は600mg/kg POでラットの正常体温を降下させた。
Yeast発熱ラットに対し、有意に解熱効果が認められた。鎮痛作用は300又は600mg/kg POで有意(P<0.05)なWrithing数の抑制効果が認められた。
また、ラットのCarrageeninによる腹膜炎に対し白血球の遊走阻止作用を示す傾向が認められた。
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