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中国抗癌協会 胆道腫瘍委員会成立大会 第1回学術会議

中国抗癌協会 胆道腫瘍委員会成立大会 第1回学術会議

がん患者の各種段階と形態でのタベブイア・アベラネダエの効能の検討
■ 2009年11月27日~29日 中国・上海
「Investigation on effects of Tabebuia avellanedae extract by patients suffering from different forms of cancer in different stages」
Harukuni Tokuda (Department of Biochemistry, Kyoto Prefectural University of Medicine)
タベブイア・アベラネダエ(ノウゼンカズラ科)(略 TA)は北米アル ゼンチンから南部ブラジルに自生し、500年前より伝承薬用植物と して、種々の疾患に有用であるとされてきた樹木である。ブラジル にて採取される樹木の内部樹皮はアジアでは主に、健康茶として 用いられている。以前に我々はこのTAの抽出物(TA ess.)と、含 有される化合物であるNQ801が抗発がんプロモーターを検索す る試験管内発がんプロモーター試験で抑制効果を示し、またヒト由 来がん細胞に対して弱いながらも抗腫瘍効果、加えてマウス試験 でも評価できる効果を示した。我々の抗腫瘍試験ではTA ess.は NQ801に比較して弱い細胞毒性であり、またNQ801は同様に TAに含有する主な化合物である、ラパコールに比較して強い抑 制効果を示した。抗発がんプロモーター試験として、DMBAー TPAのマウス皮膚二段階発がん抑制試験を進め、SENCARに DMBA(390nmol)でイニシエーション後、プロモーション(1.7nmol) を週2回、20週間続けた。この系では100%の割合で腫瘍が発生 し、また6から7個の腫瘍が発現する。TA ess.やNQ801を作用さ せると、それぞれ試験終了時で40から60%の抑制を示した。
これらの知見を基に、前臨床試験を行うと12人のがん患者、2 群(平均年齢54.2歳 9人女性、3人男性)にし、TA essを120日 間、経口で摂取する。95の血液パラメーターを投与後、0、30、120 日で検査し、またQOLに関しても調査した。免疫刺激、免疫抑制 効果に関しても、リンパ球サブセット好酸球とIgEレベルの減少を TAのアレルギとの関連で検討した。網状赤血球(赤血球の前駆 体)の増加は、ヘマトクリトと肝臓パラメーターと同様に良好な知 見を示した。また2患者でのがんマーカーでの知見は腫瘍の増殖 の減衰を示した。TAはまた生体同化作用を有するとともに、セレト ニンレベルを上昇したがこれらに関してはさらなる調査が必要で ある。TA抽出物はそれぞれ5gと30gを毎日摂取した患者において、 日々の生活状態を改善する事ができ、副作用は認めなかった。こ れらの結果はTAの抗腫瘍、抗発がんプロモーター作用とその活 性成分としてのNQ801に関して評価するとともに、この試料の 補完代替医療実験へ試行するための、戦略計画を進めることが できた。
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