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第9回 国際伝統薬物学会

第9回 国際伝統薬物学会

ブラジルの伝統薬物タベブイア・アベラネダエ(タヒボ)の発がんの化学予防成分
■2006年8月22日~26日 中国広西省・ナンニン
「Chemopreventive Constituents of Brazilian Traditional Medicine, Tabebuia avellanedae (Taheebo)」
Akira Iida (Faculty of Pharmacy, Takasaki University of Health and Welfare)
Harukuni Tokuda and Hoyoku Nishino (Department of Biochemistry, Kyoto Prefectural University of Medicine)
Shinichi Ueda (Faculty of Pharmaceutical Sciences, Kyoto University)
要約 : ノウゼンカズラ科植物タベブイア・アベラネダエ(タヒボ)は、 ブラジルから北アルゼンチンにいたる南米を原産とする巨木である。 本植物は、古代インカの時代から様々な病気の処置に用いられてきた 伝統的民族薬である。最近のタベブイア植物に関する広範な研究の 結果、タベブイア植物は坑腫瘍活性、抗カビ活性、抗菌活性、抗炎 症活性をはじめ、多様な生物活性をもつことが明らかになってきた。我々 は、以前すでに、この植物に含まれる抗腫瘍活性成分のひとつである 5‐hydroxy‐2‐(1‐hydroxyethyl)‐naphtho[2,3-b]‐furan‐4,9‐dione( 1) が、発がんプロモーターTPAによってラジ細胞中で誘導されるエプシュ タイン‐バールウイルスの初期抗原の活性化を阻害すること、そして同時 に、この(1)がインビトロで発がんの化学予防剤として作用することを 見出した。
今回は、新規なクマリン誘導体を含むタベブイア・アベラネダエの 成分のインビトロにおける発がんの化学予防効果を発表する。また、 上記キノン1の細胞毒性についても述べる。
参考文献 Wagner H. et al(. 1989) Helv. Chim. Acta, 72, 659-667.
     Ueda S. et al(. 1994) Phytochemistry 36 : 323-325.
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