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統合腫瘍学会~第6回 国際会議

統合腫瘍学会~第6回 国際会議

ブラジル産薬用植物タベブイア・アベラネダエに含有されるがん予防成分
■2009年11月12日~13日 米国ニューヨーク州・ニューヨーク
「Chemopreventative components from Brazilian medicinal plant, Tabebuia avellanedae」
Nobutaka Suzuki and Harukuni Tokuda (Kanazawa University , Graduate School of Medical Science), Mitsuaki Yamashita and Masafumi Kaneko (Faculty of Pharmacy, Takasaki University of Health and Welfare) , Akira Iida (Faculty of Agriculture, Kinki University)
薬用植物からのがん予防成分の研究過程で、ブラジル産薬 用植物をTPAにより発現される試験管内試験法で検索したとこ ろ抑制作用を示した。
この試験法では、タベブイア・アベラネダエ(TA)とそこに含有さ れる化合物は、Raji細胞で強い細胞毒性を示すことなく、がん予 防作用が発現される。われわれの実験においてはTAのエッセン ス(TA ess.)とそこに含有されるナフトキノン化合物、NQ801は、 よく知られたがん予防サプリメントであるクルクミンと同様の活性 を有する。この試験管内試験法の結果を基に、これらの化合物 をDMBAを発がんイニシエーターとし、テレオシジンとよばれる他 のタイプの発がんプロモーターを用いるマウス皮膚二段階発がん 抑制試験を行った。テレオシジンとはストレプトミセス メジオシジカ スから単離されて、幅広い抗菌性とともにTPAと同程度の生物 活性を示すものである。この実験ではTA ess.とNQ801を発がん プロモーターを塗布する1時間前に処理することで、インドールア ルカロイドタイプの発がんプロモーターに対しても作用することが 判明した。この抑制活性はTPAに対して同程度で、TA ess. と NQ801がテレオシジンに対しても効果を有することが示された。
これは通常使用されている薬用植物が、微生物由来の発がんプ ロモーターに対しても有効であることを、始めて示したものである。
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