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第123年会 日本薬学会

第123年会 日本薬学会

タヒボ茶由来抗酸化性物質の分類精製とその性状
■2003年3月27日~29日 長崎県・長崎市
「Separation and purification of the TAHEEBO tea-derived antioxidative substance and its characteristics」
Azusa Mizutori1), Makoto Otsuki1), Fuminori Suzuki1), and Hiroshi Shimofuruya2)
1) Department of Clinical Nutrition, Faculty of Health Science, Suzuka University of Medical Sciences
2) Material Science and Engineering, Suzuka National College of Technology
【目的】
活性酸素は体内の至る所で発生し、大気汚染、残留農薬、食品添加物、ストレス等により増加し老化の原因になる。お茶には、カテキンやアスコルビン酸などが含まれており、この活性酸素を消去する抗酸化作用や抗菌作用等が報告されている。お茶の中でも特に緑茶はよく知られているが、南米のタヒボ茶はほとんど知られていない。タヒボ茶の水抽出物には強い抗酸化能があり、日本薬学会第122年会で報告した。今回、我々は抗酸化性能質をタヒボ茶水抽出物から単一成分にまで分離精製しその抗酸化作用について検討した。
【方法】
分離精製法:タヒボ茶水抽出物を蒸留水に溶解した後、クロロホルムを加え振とう抽出し静置した。その後、クロロホルム層を回収しエバポレーターで濃縮乾燥した。得られた固形物をシリカゲルカラム。(酢酸エチル:へキサン=2:1)、シリカゲルカラム「(酢酸エチル:へキサン=3:1)により順次処理し、最後にSephadexLH‐20(エタノール)により精製した。
最終物の純度はTLC(酢酸エチル:へキサン=2:1)とHPLC(ODS、アセトニトリル5%液)で確認した。また、最終物の抗酸化能を評価する方法として、ロダン鉄法及びDPPH法を用いた。
【結果・考察】
タヒボ茶水抽出物から分離精製した抗酸化性物質はTLC上で1スポットありHPLC分析でも1本のピークを示し、ほぼ単一成分にまで分離精製できたと判断した。この最終物の抗酸化能をロダン鉄法及びDPPH法で測定したところ、両者ともに標準物質として用いTrolxよりも強い抗酸化活性を示した。また、スペクトル分析の結果から,268nm付近に強い吸収を示したことからこの物質は芳香環を有するカテキンやポリフェノール類に類似したものと考えられる。
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